満足度を上げる「自分らしい結婚式」

白いウエディングドレスの代わりにブラックドレス。
ホテルやレストランの代わりに、水族館やキャンプ場などでの披露宴にペット連れの挙式など、ユニークな結婚式が増えている。

2022年4月~2023年3月に挙式、披露宴・ウエディングパーティーを実施した、もしくは実施予定のカップルを対象に行ったアンケートでは、挙式、披露宴・ウエディングパーティーの実施者の97.8%が満足したと答えている。
満足度を上げる要となるのが、担当プランナーとの打ち合わせである。「自分たちらしい結婚式になるような提案があった」63.4%、「自分たちの要望や意図を理解してくれた」54.4%など、最近の結婚式は、いかに「自分らしさ」を入れられるかが、満足度を上げるポイントとなりそうだ。(ゼクシィ 結婚トレンド調査2023調べ

カウンセラー全員が業界を熟知した元ウエディングプランナーという「トキハナ」のウエディングカウンセラーの神田裕子さんが、後悔のない結婚式にするためのヒントをお伝えする連載の後編。
前編「結婚式のピアノバイトで『たくさん見てきた』20代新婦が決めた『人と違う披露宴』の条件」では、20代のピアノ講師で、大学時代は結婚式場でピアノ演奏のアルバイトをこなし、数多くの結婚式を見てきたという新婦の琴音さん(24歳)からの相談を紹介した。
「披露宴がどれも同じに見えた」と話す琴音さんの希望は、オリジナリティあふれる「面白い」結婚式。
新郎の祐樹さん(25歳)との京都旅行で、着物をレンタルして街歩きに挑戦したが、慣れない着付けに疲れ、途中でリタイアしたことから、結婚式は和装で臨みたいという。
琴音さんの理想を凝縮したような式場を見つけ、近くには提携する神社もあった。
まさに念願叶ったりの中、思わぬ事態が発生する。
神社での挙式と式場の披露宴の時間の調整がうまくいかないのだ。

神社で挙式する場合は、挙式後に式場に移動することになる。そのため、移動時間を含めて、神社と式場の時間を丁度良い塩梅に調整しなければならない。
披露宴を行う式場は、前後の予約の兼ね合いから時間はずらせないため、神社での挙式時間はおのずと決まるのだが、その時間が取れない。

 
20代カップルの希望は、和装だった。photo by iStock

和装にこだわり、式場では恩師とピアノの連弾を約束している新婦は、どちらも諦めることはできず、神田さんに相談する。
これまで5000組以上のウエディング相談実績を持つ大ベテランの神田さんが授けた妙案とは?
本人の寄稿でお届けする。