14億円を超える超高額物件も完売…日本の富裕層が「ニセコ」に投資する納得の理由

今や世界中から富裕層がこぞって訪れる冬の高級リゾート地となった北海道ニセコ。どうやってニセコはインバウンドをものにしたのか。海外の富裕層を取り込む外国資本の戦略、日本の観光に足りていないものとは何なのか。ニセコの成功の背景を、リゾート地・富裕層ビジネス・不動産投資の知見をもつ筆者が、これらの謎をひも解く。

『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』(高橋克英著)より抜粋してお届けする。

『なぜニセコだけが世界リゾートになったのか』連載第29回

『「3つ星レストラン」に「25mの室内温水プール」…日本の超高級ホテルなのに「日本人は泊まれない」悲しい現実』より続く

14億超えの物件も

「パークハイアットニセコHANAZONO」のレジデンス棟は、ハイアットグループが日本で初めて取り組むもので、地下2階、地上8階建てで分譲戸数は113室。所有者は、オーナー専用のロッカー、スキーロッカーに加え、オーナー専用のプライベートラウンジやスキーバレーサービスなども利用できる。また、所有者はパークハイアットと委託契約を締結することで、所有物件を宿泊施設として貸し出すホテルコンドミニアムとしての利用も可能となる。

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レジデンス棟の販売は、三井不動産リアルティなどにより実施され、たとえば約72m2の半露天風呂付きの部屋が約1億8000万円で販売されており、東京都心部にある高級マンションと遜色ない価格帯だ。

メゾネットタイプでは10億円以上、スキーイン・スキーアウトが直接可能なゲレンデに面した部屋では14億円を超える超高額物件もあるにもかかわらず、ほぼ完売している。