「こんな無駄な仕事をするんじゃない」...外資系企業で「極端に」嫌われる、日本人の「よくやる」こと

地方のFラン大学卒で0から営業を始めた著者は、いかにして「日本一の営業」へと大変貌を遂げたのか?「毎日が凄く辛い」「外回りをしている自分が情けない」...消極的に取り組み始めた営業の仕事が天職になるまでには、どんな心境の変化があったのか?

人と人との関わり合いである営業で得た「学び」には、どんなビジネスにも活かせるヒントが満載。仕事への向き合い方や他者の心の動かし方に迷うビジネスマン必読の話題作『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』(山岡彰彦著)から、内容を抜粋して紹介する。

『コカ・コーラを日本一売った男の学びの営業日誌』連載第17回

「日本の生産性はずっと低いまま」...外資系企業の上司に教わった「無駄な仕事」を減らす仕事術より続く

手段が目的化…

よく「手段が目的化してしまう」という言葉を耳にしますが、私が一緒に働く外国人たちはこのことを極端に嫌っていました。それまであまり深くは考えなかったのですが、言われてみると至るところにそういったことを目にします。

いままでやってきたことをそのまま続けているけれど、いつの間にか何のためにやっているのかがわからなくなっている……。意外とそうしたことは日頃の仕事でも多くないでしょうか。「当たり前になっている感覚」に気をつけなければならないのです。

現場で営業をしていた頃、日報という日々の活動の報告書を書くことが仕事の一部でした。どこの店にどんな広告物を何点取り付けたか。どんな商談をして、相手の反応はどうだったのか。こんなことを事細かに所定の欄に書き込み、上司に報告するのです。

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営業担当であれば、このような報告をするのは当たり前かなと思っていました。その一方で営業所に戻ってくるのが遅い時や早く帰りたい日は、いい加減に書いたりもします。徐々に書くこともマンネリ化して、同じような内容が続くようになります。

上司も日報に目を通し、商談について状況を訊いてくることはありますが、細かな項目について話をすることはほとんどありません。日々の活動の中での困りごと、必要なことを直接伝えればよいのではという気にもなってきますが、ルールとして決められていることなので、ずっと日報を書いてきました。