温暖化により、各地で森林火災が多発!
ウクライナへの3000リットルの「石けん泡消火剤」の発送が決まった直後の8月1 日、ウクライナへの支援で中心を担ったシャボン玉石けんの土田久好さん(営業本部第二営業部・環境防災担当部長)、川原貴佳さん(取締役研究開発本部長兼品質本部長・北九州市立大学特任教授)に加えて北九州市消防局の小田晋さん(八幡西消防署·警防係長)ら5名は、インドネシアのカリマンタン島(ボルネオ)へ出発した。
温暖化のすさまじい影響で、ハワイのマウイ島やカナダのイエローナイフなど世界各地で森林火災が多発しており、多くの犠牲者が出ている。気温の上昇による乾燥が森林火災の拡大に拍車をかけていると言われている。
世界資源研究所(WRI)は、世界で失われた森林の3分の1以上にあたる930万ヘクタールが火災によると発表している(2021年)。これは日本の国土面積の4分の1にあたる。
写真1 世界の森林火災発生地図 出典:NASA
熱帯林が厚い泥炭地に広がるインドネシアのカリマンタン島(ボルネオ)では、その泥炭層に火が入りくすぶるように燃え広がる「泥炭火災」が深刻だが、北九州市チームは、その抑制を「石けん泡消火剤」で進める実証実験を続けてきたのである。