ひょんなことから、怨霊蔓延る異世界に飛ばされてしまった現代の少年・晋安。 元の世界に戻る方法を探るために、訪れた廃寺で出会った先客の父子と一夜を過ごすことになったが、そこには首のない仏像が安置されており、いかにも気味が悪い。嫌な予感は当たるもので、皆が寝静まったその時、なんと子供は食われてしまった!首なし仏像は、これまでにも多くの人を食ってきた化け物だったのだ。 そんな危機を謎の道士に救われ、助言を授かるが、気がつくと会話していたはずの道士は骸の姿になっていた…。途方に暮れた晋安はやがてその言葉に従い、「陰徳」を積む修行をしようと決心する—— 道士の手紙に記されていた謎の宝「打ち出の御盆」と、それを中心に巻き起こる数々の奇妙な事件。果たして普安は、その謎を解くことができるのだろうか!?
異世界道士放浪記