"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
12月22日は一年の間で昼が最も短くなる「冬至」です。これは太陽が黄道上のもっとも南である冬至点を通過する日のことで、ゆず湯に入ったりかぼちゃを食べる風習があります。そんな12月22日は「はんぺんの日」 でもあることをご存知でしょうか?
冬至になぜ「はんぺん」なの? と疑問に思われる方も大勢いらっしゃると思うのでその理由をご説明しましょう。
実は冬至の日は「ん」をつくたべものを食べることで運気が増すという言い伝えがあるのです。これは「運盛り」と呼ばれ、特に「ん」が2つ付くものはその効果がひときわ高いとされています。見てわかる通り「はんぺん」という文字列にも「ん」が2つ入っており、これが「はんぺんの日」の由来となっています。
前述のかぼちゃも「南瓜(なんきん)」という呼び方があり、こちらにも「ん」が2つ付いていることがわかります。
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さて、このはんぺん、魚を用いた練り物だということはよく知られていることですが、その主な材料はなんとサメの肉なのです。よく使用されるのはホシザメやヨシキリザメなどの肉で、魚肉を水にさらしてからすり身にして、砂糖や塩、みりんなどの調味料とつなぎの山芋を加えて練り上げていきます。
ちなみに、はんぺんは関東を中心に食べられる食品で、関西には似たような製法でハモやタイの肉を使用た真薯(しんじょ)という食品があります。
そのほか、有名どころだとサバやアジを原料として作られる静岡県の黒はんぺんなどが郷土の特産品として知られています。
特に冷え込むこの時期、冬至の日におでんの具などではんぺんを食べて、温まるのも良いのではないでしょうか。
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