"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
今日、12月12日は「明太子の日」です。これは1914年のこの日付の『関門日日新聞』に「明太子」という言葉が初めて新聞の紙面に登場したことに由来しています。
明太子とはスケトウダラの卵を塩漬けにして、唐辛子などで味付けした食品のことです。朝鮮が由来であるこの食品ですが、韓国語では「スケトウダラ」を「明太」(ミョンテ)と呼んでいます。
スケトウダラは北太平洋や日本海、オホーツク海など広い範囲に生息しており、日本では北海道などの比較的冷たい海を産卵場とします。
明太子とよく似た食品に「たらこ」がありますが、たらこと明太子の大きな違いは漬け込む際に使用する調味料で、唐辛子を使用せずに塩漬けにしたもののことを「たらこ」と呼びます。もっとも、両者を区別せずに、たらこ=明太子とする場合もあるようです。
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明太子はスケトウダラのお腹から取り出した卵巣を食塩水で洗って汚れなどを取り除いたのち、醤油やみりん、唐辛子で作った漬け汁に数時間漬け込むことで完成します。
たらこの場合はこの漬け汁が12~15%の食塩水となりますが、漬け込む際に独特な赤い色をつけるために食紅などが入れられる場合があります。このように赤く着色されたものは「紅葉子」と呼ばれます。
さて、酒の肴などおつまみとしてのイメージの強い明太子ですが、実は意外にも栄養価が高いことをご存知でしょうか?
明太子はたんぱく質やミネラル、ビタミンを豊富に含んでいます。特に最後のビタミンに関してはビタミンCやKをはじめとして9種類ものビタミンが入っています。もちろん、魚由来の食品ですので、他の魚類同様DHAやEPAなども豊富です。
あまり食べたことのない方もこの機会に是非、明太子やたらこを食べてみてください。そのピリリとした辛さに病みつきになってしまうかもしれません。
ただし、明太子はただでさえ塩漬け食品ですので、他の食品と比べて塩分が高い上、痛風の原因とされるプリン体も含まれているので食べ過ぎは禁物ですよ。
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