2024.05.17
なぜか「手」にある「便秘改善のツボ」…じつは、あまりに精緻な人体の「メカニズム」が関係していた!
私たちにとって身近なツボや鍼灸、漢方薬。近年、そのメカニズムの詳細が西洋医学的な研究でも明らかになってきています。例えば「手のツボが便秘改善に効くとされるのはなぜ」「ツボに特徴的な神経構造が発見された?」「漢方薬が腸内細菌のエサになっている?」など、興味深い研究が数多く報告されているのです。最新の研究では一体どんなことが明らかになっているのでしょうか。
東洋医学のメカニズム研究の最前線をとりあげた一冊、『東洋医学はなぜ効くのか』(講談社ブルーバックス)から注目のトピックをご紹介していきます。今回は、上で触れた、便秘改善の手のツボ、「合谷」に注目してみましょう。
*本記事は、『東洋医学はなぜ効くのか』(ブルーバックス)を再構成・再編集したものです。
「合谷」はどこにある?
便秘に良いとされるツボはいくつか知られていますが、有名なのは、手の親指と人差し指の付け根から、やや人差し指寄りにある合谷(ごうこく)と呼ばれるツボです。
「合谷」の場所
でも、なぜ手にあるツボを刺激することで、お腹の調子が良くなるのでしょうか。そのカギを握るのは自律神経(交感神経と副交感神経)です。脳やホルモンへの作用とも連携し、鍼灸は自律神経にもはたらきかけることで、心と体の状態を整えているのです。