300万円
自分が生まれてから高校3年生まで生まれ育った市区町村民の平均年収と東京都民の平均年収の差である。
300万円でも少なめに言ってる。実際にはもう少し差がある。
まあただ、首都圏ということで埼玉、千葉、神奈川を考慮すると300万程度の差だ。
奨学金も借りてない。親は経営者で、正直都内でもアッパーミドル以上の生活が出来る程度の収入を得ていると予想できる。
自分の実力に見合った場に送り出してくれた親には本当に感謝している。
ただ、自分より高校での成績が良く、模試の点数も良かった友人たちは、経済的理由で私立を拒んだり、本来のレベルよりかなり落として特待や、特別な奨学金を得て生活してる事例が珍しくない。
これが300万円の壁だ。
300万円の壁がある中で地方から首都圏や関西に子を送り出すコストはあまりに高すぎて、現実的じゃない。
それに比べて首都圏から都内の大学に子を通わせるコストは低い。
格差だ。
しかも、奨学金を返すことになったら地元には帰れない。平均年収300万円を切る街で奨学金の返済の目処なんか立つだろうか?
だからあの街は人工流出し続ける。経済規模は小さくなり続ける。夕張市のように破産する日も近いかもしれない。
東京人たちは、神奈川の人たちは、埼玉の人たちは、千葉の人たちは、そんな現状を知る由もない。
むしろ「貧乏なんだから頑張れ」と取れる言葉すら吐き出す連中もいる。
彼らは環境のせいにしてなんかいない。むしろ与えられたカードの中で戦ってる。
ただ、僕はそんなら彼らにもチャンスは与えられるべきだと考えているんだ。
流石に現在の日本の財政的に大学の学費を無償化しろとは言わないが、少しは国は彼らに手を差し伸べてくれ。
私立に行くことが甘えというなら私立大なんて消してしまえ。結局私立大に来てる奴らは親の財布に頼ってるんじゃねぇか。
貧乏に生まれたなら早稲田大学に入れる成績でも神奈川大学の給費生を選べとでも?
自分は東京に来れるはずの脳と努力をしてきた人間に対しての償いかのように大学で楽しんでる。ただ勉強するだけじゃなくて楽しんでるんだ。
あんな悲惨な街を見たこともない連中に、自分の旧友達に「奨学金とか甘え」なんて暴言吐くな。
どうしてもそんなこと言いたい?