Inter は Slack と AI を活用してオペレーションを最新化

「Slack は完璧で夢のようなプロダクトです。データ、AI、CRM を集約できることが、顧客ニーズの予測や新製品の開発に役立っています」

InterIT Governance AnalystLucas Caputo 氏

ブラジル初の完全デジタルバンクである Inter は、金融サービス業界のパイオニアとして、1994 年の創業以来、顧客の生活をよりシンプルにすることに尽力してきました。そのなかで、規模の拡大と e コマースへのサービス拡張に伴い、3,600 人の従業員のためにオペレーションを最新化する必要性が生じてきました。そこで同行は、AI を業務プロセスに組み込み、全従業員が効果的に連携してすばやくコミュニケーションを図れるようなソリューションを探しました。同時に、顧客のデータを安全に管理し、ブラジル中央銀行による厳しい規制要件を遵守する必要もありました。

これらのニーズを満たすために、Inter は Slack に注目しました。そして 2022 年に「インテリジェントプロダクティビティプラットフォーム」として Slack を採用。以来、同行のチーム全体で、効率性と費用対効果において大きな進歩が見られています。

Slack 上でアプリをすばやく構築し、日々のタスクを自動化

Inter は、データの使用をより詳細に管理するために、Slack 内に独自の GPT(Generative Pre-trained Transformer)アプリケーション「InterGPT」を開発することを決めました。これは、ChatGPT の能力と Slack のセキュリティを組み合わせて、従業員の仕事を支援するツールです。

Inter は、このアプリを、オープンで安全な Slack のプラットフォームを使って、わずか 2 日間で構築。Slack のプラットフォームでは、開発者は自ら選んだ言語モデルを用いてカスタムアプリを作成できます。そして 1 週間もたたないうちに、従業員がこのアプリを使える状態になりました。

Inter の Executive Tech Manager である Christian Pinheiro 氏は、Slack プラットフォームの利点のひとつとして、InterGPT のようなアプリを簡単に構築できることを挙げます。「誰でも Slack のアプリやワークフローを作れるのです」。実際に同行はこれまでに Slack 内で、60 のアプリと 200 以上のワークフローを構築しています。

 

「Slack で最も気に入っているのは、アプリを作ってさまざまな処理をすぐに自動化できることです。それにより従業員とシステムを結びつけることができます」

InterExecutive Tech ManagerChristian Pinheiro 氏

カスタム GPT アプリで、顧客サービスの効率とコストを最適化

従業員は、さまざまな仕事に InterGPT を使っています。例えば、コード生成の高速化によるスピーディーな製品開発、顧客の ROI 計算、投資アドバイスのほか、マーケティングコピーの下書きや翻訳、契約書や法的文書からの情報抽出など。これらすべてのタスクにおいて、情報の安全性も確保されています。

「GPT ソリューションを利用できる Slack アプリが、カスタマーケアチームがクライアントからの問い合わせにすばやく回答するのに役立っています。データベース内の文書や動画を探し回らなくても、InterGPT に何が必要なのかを伝えるだけで、すぐに信頼性の高い回答が返ってきます」と、Pinheiro 氏は話します。「InterGPT はアシスタントとして、クライアントに質の高いケアを提供する能力を高めてくれます」。

InterGPT を使うことで、従業員 1 人あたり 1 日平均 30 分の時間を節約でき、その時間をより有意義で価値の高い仕事に充てることができます。同行全体としては、毎月 13,000 ドル、年間では 150,000 ドル分以上の節約になります。

「Slack と InterGPT のおかげで、従業員はより早く答えを見つけ、十分な情報に基づいた意思決定を行えます」

InterIT Governance AnalystLucas Caputo 氏

将来的な拡大に向けて Slack でイノベーションを継続

Inter は、Slack を活用したイノベーションと事業拡大のスピードを緩めるつもりはありません。その一例として、Slack と Salesforce のインテグレーションを利用した「Interpedia」アプリをリリースする予定です。この 2 つを連携させることで、Salesforce に保存されているナレッジに Slack からシームレスに直接アクセスできるようになります。人事、法務、調達、IT、コンプライアンス、営業など、さまざまな部署の従業員が、このアプリの AI 機能を活用して、日々の仕事をさらに効率化できるようになります。

同行が成長し、従業員や扱うサービスが増えるにしたがって、Slack は信頼できる唯一の情報源として、さらに力を発揮していくでしょう。サービス基盤の拡大のために買収に力を入れている Inter は、Slack の AI 駆動型プラットフォームを利用することで、よりスマートな未来の働き方に備えています。[# /]