2024.08.07

なんと80代母親はマンションを3部屋も所有…50代女性が頭を抱える「タワマン実家」の相続

高齢になった親の病気や入院……。実家じまいや住み替えを考えるなかで、考慮に入れておかなければならないのは後々の相続の問題でしょう。相続をコーディネートする会社・夢相続代表の曽根恵子さんが、相談者Kさんの事例から相続に関する疑問を紐解いていきます。

50代女性のKさんは、80代後半の母親が1人暮らしをする実家の相続で頭を悩ませています。10数年前の父親の死をきっかけに、家族で暮らした戸建て住宅を売却し、母親は2LDKマンションで暮らしていました。売却して余ったお金でワンルームマンションも2つ購入し、家賃収入に替えています。

そんな母親が自宅内で転倒し、入院生活を送ることに。今後も車いす生活になるとのことで、自宅には戻ることが難しそうです。Kさんは4人きょうだいですが、みなそれぞれ家庭をもっており、母親には高齢者住宅や老人ホームに入居してもらうのが現実的といえそうです。2LDKマンションとワンルームマンション2つ。4人で公平感のある相続をするためには、どのようにしたらよいのでしょうか。

記事前編は「80代の母親が転倒して入院…空き家になった『タワマン実家』の『現在の資産価値』に50代女性が驚愕した」から。

photo by iStock
 

相続になると分けにくい

自宅マンションは両親が2人で生活するために購入したもので、2LDK、65㎡。管理費と修繕積立金で、毎月4万円かかります。

賃貸しているマンションは下記。

A 20㎡ 受取家賃85000円 管理費、修繕積立金 16000円
B 25㎡ 受取家賃95000円 管理費、修繕積立金 13000円

それぞれ築年数は20年程度ですが、最寄駅から近く、ほとんど空室にならずに賃貸しています。

相続人は4人、不動産が3つですので、不動産が分けにくいという現状があります。さらに、自宅のマンションの時価は賃貸しているマンションの3倍程度あり、このままでは公平にできそうにありません。

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