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公立中→高校受験の「黄金」ルートに向け、小学校高学年は「自立学習」を身につける時期
2024.07.01

1回目後編

公立中→高校受験の「黄金」ルートに向け、小学校高学年は「自立学習」を身につける時期

Xで4.5万人のフォロワーを持つ“東京高校受験主義(東田高志) ”さんは、「わが子は中学受験は向いていないと感じるが、最善の教育を受けさせたい」と願う親にとってベストな選択は「戦略的高校受験」だという。

そして「戦略的高校受験」を成功させるカギとなるのは「自立学習」だ。自立学習ができる子は、長期的には中学受験で膨大な量の勉強をこなしてきた子を追い抜くというが、子どもの自立を促すための具体的な3ステップとはーー。
新刊『「中学受験」をするか迷ったら最初に知ってほしいこと: 4万人が支持する塾講師が伝えたい 「戦略的高校受験」のすすめ』(Gakken)から抜粋し、一部修正して3回にわたってお届けする1回目・後編。

『「中学受験」をするか迷ったら最初に知ってほしいこと: 4万人が支持する塾講師が伝えたい 「戦略的高校受験」のすすめ』東京高校受験主義(東田高志)/Gakken

小学校高学年は「自立学習」の土台を築く時期

小学校高学年は子どもの自立学習の土台を築く絶好の時期です。親御さんがこの時期の子どもにできることは、「自分で目標を決め、その目標に向かって学習計画を立て、実践する力」を身につけさせてあげることです。
言うのは簡単ですが、実践させるのはなかなか難しいのが現実です。

総務省統計局の調査によれば、日本の社会人の1日の平均学習時間はわずか13分であり、これはアジアや欧米諸国と比べても最下位の部類です。受験勉強で受け身の学習習慣が身につき、その結果、社会人になると自発的に学習する習慣が減少してしまうのです。

私たち大人は、大学生や社会人になってから「自分から学ぶ力」の大切さに気がつきます。世の中で成功している人々は、起業家であれ、キャリアアップを果たしている会社員であれ、常に学び続けています。現代社会では、学歴以上に自立学習の能力が成功のカギを握っています。

Photo by iStock

首都圏の中学受験の動向を見ると、小学6年生時点の短期的な成果を求めるあまり、自立の価値が置き去りにされています。小学生の学習能力をはるかに超える学習量が要求されれば、子どもが自ら目標を立てて学習することが難しくなり、親や塾によるがんじがらめの管理に頼らざるを得なくなります。それでも、一時的な学力向上は期待できるかもしれません。

しかし、長期的に見た場合、自立学習の習慣が根づいた子どもたちが追い抜きます。これは、小中学生の教え子が社会人になるまでの成長を見てきた、私の結論です。
小学校高学年を過ぎるころからの親の過度な介入は、子どもの成長の障壁となります。

親が干渉を控え、短期的な成果を急がず、失敗も許容する心構えで、子どもの自立を促しましょう。次の項目で具体的なやり方を紹介します。

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