1投で予選通過の北口榛花、屈託のない笑顔は復調の証…「自分自身への疑問」振り切り表彰台へ

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 パリオリンピックの陸上は7日、女子やり投げ予選が行われ、北口榛花(JAL)が1投目で62メートル58を投げ、10日の決勝に進んだ。

女子やり投げで決勝進出を決めた北口榛花(7日)=三浦邦彦撮影
女子やり投げで決勝進出を決めた北口榛花(7日)=三浦邦彦撮影

 注目の1投目、大きな放物線を描いたやりが予選通過ラインの62メートルを越えた。それを見届けた北口は、いつものように跳びはねて喜びを表した。当日まで競技場内での練習ができず、フィールドの感触を確認する意味で「もう一回投げたかった」と言う口ぶりに、充実感がにじんだ。

 今季は調子が不安定で、「自分自身に疑問を感じていた部分もあった」。それでも五輪本番にきっちり合わせられるのが、昨年の世界選手権女王の底力だ。フィールドの舗装材は反発力が強く、「私は足が遅いので、頑張らずに速く走れるのがすごく助かる」。屈託なく笑う姿は、すっかり自信を取り戻した様子だった。

 3年前の東京五輪も1投で予選通過を果たしながら、決勝は左脇腹を痛めた影響で12位に沈んだ。「100%出し切ったと思って終われるオリンピックが、一番いい結果になる」。10日の決勝で完全燃焼し、表彰台の頂点に立つイメージはできている。(西口大地)

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