[連載]
第13回カバーアーティスト
いわた かなさん
人を寄せ付けない漆の気高さにときめく
秋の果物、
明るくてポップなものより、陰があるものやわかりにくいものに美しさを感じます。それは私のなかに、反骨精神があるからかもしれません。
漆を選んだのも、反骨精神のようなものが影響しています。最初に漆を触ったとき、全身かぶれて病院に行ったんです。痒すぎて眠れず、死ぬかと思ったことで、気に入ってしまいました。人を寄せ付けまいとする漆の気高さに、ときめいたのです。
表紙の柘榴は、「
このように、暗さのある、ミステリアスな作品を作りたいのですが、実は私自身はよく喋るし、ぜんぜんミステリアスじゃない。一言で言えば、悪ガキタイプ(笑)。作品と人格のギャップに悩んだりもしますが、これが自分だなあとも思っています。
聞き手・構成=砂田明子/撮影=木内章浩
<藝大生に聞く!Q&A>
Q 好きな本
具体的にはあげられませんが、書店や図書館などにフラっと入って表紙が印象的な本を読むことが多いです
Q 興味のあること
漫画のコマ割り
Q 憧れのアーティスト
憧れといっていいのかわかりませんが、最近一番感動したのは岡本太郎の作品です
Q 東京藝大はどんな大学か
友達がいっぱいできる場所
Q 今後の展望
街を歩いていて不意に声をかけられるくらいの存在になりたいです
いわた・かな
いわた・かな●2001年生まれ。
愛知県出身。東京藝術大学美術学部工芸科3年。
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