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【開催見解】盛岡競馬(2024/7/14~23)

盛岡・水沢

2024年07月13日競馬情報

 令和6年度の第4回盛岡競馬は7月14日から前半3日間、7月21日から後半3日間の計6日間開催される。

 初日(14日)のメインレースは3歳馬による重賞競走『第37回やまびこ賞(M2)』ダート1800m。フルゲート=12頭に対して登録馬は14頭。
 定量M2の中距離戦だが、ナンバーワン・フジユージーンの登録はない。となれば主役は東北優駿(水沢2000m)2着のサクラトップキッドになる。距離は長い方がよく、小回りの水沢より、広い盛岡コースを得意とする馬。ここは適条件が揃った。
 逆転候補はここが移籍初戦となるコモリリーガル。昨年は道営所属馬として盛岡のプリンセスカップ(盛岡ダ1400m)にやってきて、好位から抜け出す快勝。他にも園田プリンセスカップ(園田1400m)を勝ち、「グランダム・ジャパン20232歳シーズン」で第2位に輝いた素質馬。その後、兵庫へ移籍し、この春から再び門別へ。直近は5月のフロイラインスプリント(門別1200m)→6月のフロイラインカップ(門別1700m)と異なる距離の3歳牝馬重賞を連続3着。自在に立ち回れるタイプだが、今回は楽に先手も可能なメンバーと思われ、マイペースの逃げならそのまま押し切ってしまうかもしれない。
 次群は門別から岩手に移籍して3連勝中の上がり馬・ラティサワー、ここ3走重賞ばかり③③④着のバウンスライト、東北優駿3着の実力牝馬・セイバイラック。
 なお、この競走の1着馬には9月3日に行われる重賞『不来方賞(Jpn2)』への優先出走権が与えられる。

 2日目(15日)のメインレースは3歳以上オープン馬によるダートグレード競走『第28回マーキュリーカップ(Jpn3)』ダート2000m。
 注目の中央選定馬はクラウンプライド57㌔、メイショウフンジン54㌔、テンカハル54㌔、ビヨンドザファザー54㌔、ロードアヴニール54㌔の5頭。
 格が一枚違うのはクラウンプライド。ここまでの重賞タイトルはドバイのUAEダービー(メイダン1900m)、韓国のコリアカップ(ソウル1800m)。国内ではひとつも勝っていないが、JBCクラシック(盛岡2000m)、チャンピオンズC(中京1800m)、帝王賞(大井2000m)とG1級レースで2着が3回もある実力馬だ。
 相手はこのレース3年連続の挑戦となるメイショウフンジン。過去2回は⑦③着に敗れているが、道中追い上げてくるテリオスベルによってマイペースで逃げることができなかったため。それでもベタついてはおらず、今年のメンバーならすんなり先行から押し切りも考えられる。
 3番手は中距離の実力馬・テンカハルになりそうだが、前走でオープン初勝利をマークして意気上がるビヨンドザファザー、6戦4勝のキャリアで底を見せていないロードアヴニールも不気味な存在。
 地方勢。他地区馬は道営ケイアイパープル55㌔、道営スワーヴアラミス58㌔、船橋ギガキング54㌔、船橋パワーブローキング54㌔、兵庫アラジンバローズ54㌔の5頭。
 地元の船橋コースと並んで盛岡を得意とするギガキングが一番手。続いて中央時代にグレードレースを複数勝っているケイアイパープル、スワーヴアラミスの道営勢。前走勝ちのパワーブローキング、兵庫に移籍して好調なアラジンバローズと、いずれも中央勢の動向次第では上位食い込みもありそう。地元・岩手勢では厳しいだろう。

 後半週。4日目(21日)のメインレースは3歳以上オープン馬による重賞競走『第4回いしがきマイラーズ(M3)』芝1600m。フルゲート=12頭に対して登録馬は15頭。
 主役に期待したいのはゴールドギア。昨年は盛岡の芝を3戦。かきつばた賞(盛岡芝1700m)1着→せきれい賞(盛岡芝2400m)2着→OROカップ(盛岡芝1700m)3着と崩れていない。前走のせきれい賞(盛岡芝2400m)は走路悪化のためダート変更となってしまったが、それでも南関東の強豪相手に差のない競馬をしており、9歳となった今シーズンもデキは良さそうだ。
 相手は混迷。せきれい賞で同じくダート変更の憂き目に遭ったレベランス、ブローヴェイス、ジェットモーションなどが注目されるが、盛岡芝で3勝をマークするソロフレーズ、ギャレット、古豪・アーバンキッドなども目が離せない。

(エイカン 内山達明)

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