三原 一樹

engineer

世界で初めてブラウザ上での
生体認証ログインを実現!事
業領域が広く飽きない開発環
境。

世界で初めてブラウザ上での生体認証ログインを実現!
事業領域が広く飽きない開発環境。

三原 一樹(みはら かずき)2008年入社
ヤフーにエンジニアとして新卒入社後、テレビやゲーム機向けのWebアプリの開発に携わる。その後、UGCサービスの開発を経て、2017年から「Yahoo! JAPAN ID」を社内外のサービスで使えるようにするID連携の基盤づくりを行う部門にリーダーとして異動し、2018年から部長。

※本記事は2023年7月に取材したものです。サービス名称や所属は取材当時の内容です。

自己紹介をお願いします。

三原一樹です。「Yahoo! JAPAN ID」を社内外のさまざまなサービスで使えるようにするID連携の基盤づくりをする部門の部門長を務めています。2008年に新卒でヤフーに入社しました。大学の専攻は情報系で、就職活動をしていたころは、「インターネットといえばヤフー」といえるほどで、当時からヤフーは受けておこうと思っていました。説明会へ行ってみると、既存の「Yahoo!検索」やYahoo! JAPANトップページのみならず、新規サービスの開発にも積極的に取り組んでいることがわかり、多くのユーザーに新たな価値を届けられることを魅力に感じて志望しました。 

入社後の配属先は、まさに説明会で聞いていた新規サービスで、テレビやゲーム機向けのWebアプリの開発に携わりました。その後、2012年ごろからはUGC(User Generated Contents)と呼ばれる掲示板やブログ、「Yahoo!知恵袋」などのサービスを担当し、2017年に今所属しているID部門に異動しました。 

三原さんインタビューカット

業務内容や具体的な流れを教えてください。

私の部門には3つのチームがあり、メンバーは合わせて15名ほどいます。部門長である自分の役割は、開発の前段階として、組織内外からIDに関連して「こういうことがやりたい」「将来的にこういう機能を実現したいので協力してもらえないか」などの課題や相談がきたときに、実施可否やスケジュールを検討したり、各所と調整したりする、プロダクトとリソース両面でのマネジメントの役割を担っています開発・実装はメンバーに任せています。 

たとえば、個人情報の保護の厳格化にともない、ID連携のシステムをどう変えて対応するかの課題が出てきたとき、システムをどう変えていくか、ディベロッパーやクライアントに対しての情報連携の方法などのアイデア出しや進め方のアドバイスなどをします。社外からの相談の事例もあります。自動車総合情報サイト「carview!」を運営する株式会社カービューでは「Yahoo! ID連携」というID連携のプロダクトを使っていました。カービューがヤフーのグループ会社になることで、情報提供の同意画面をどう切り替えればよいかを検討したり、「carview!」と「Yahoo! ID連携」側の対応を切り分けたりしました。  

プロジェクトは各チームで2~3案件ずつ担当しています。常に9件程度、同時並行で案件が走っているイメージです。そのうち私が担当しているのは3~4件。プロジェクトの規模はある程度規模の大きな案件になるので、2~3カ月から長いものだと年単位にわたるプロジェクトもあります。 

現在は、Yahoo! JAPANLINEのアカウントを連携するための基盤の開発が進行中です。規模も大きく、一つの会社になっていくなかで注力して動いているプロジェクトです。「Yahoo! JAPAN ID」の連携システムは、ヤフーとLINE双方のアカウントをユーザーが連携することで「LINE」からも情報を受け取ります。そのため単純にIDを紐づければよいわけではなく、双方に情報をやりとりする仕組みやデータの不整合が起こらないようチェックする仕組みが必要です。 

三原さんインタビューカット

1日のスケジュール例

  • 9:30
    勤務開始
  • 10:00
    プロジェクトチームの朝会
  • 11:00
    プロジェクトチームの定例会議
  • 12:00
    ランチ(またはランチミーティング)
  • 13:00
    各プロジェクトの相談や進捗確認
  • 16:00
    LINEとのプロジェクトミーティング
  • 17:00
    チームメンバーとの1on1ミーティング
  • 18:00
    勤務終了

仕事を進めるうえで、意識していることはなんですか。

ある程度広い範囲を見る立場にいるので、誰も拾わないタスクがあってリリース直前に問題が見つかるようなことがないよう、開発責任者として全体像を俯瞰することを意識しながら動いています。  

とくに部門をまたいだやりとりの中では、お互いが「相手がやるものだと思っていた」という認識の齟齬が起こりがちです。また、お互いが正しく範囲を理解し合っていても、どうしても一定の隙間は生まれてしまうので、隙間に落ちそうなタスクは極力拾うようにしています。また、タスクの優先度をつけながら、全体の開発が止まらないようにしていますね。特に私の立場上、前段の要件定義や設計に携わることが多いため、そこが滞ってしまうと全体が遅れてしまうリスクもあります。プロジェクトの全体像をとらえ、細かいタスクの優先度を整理するようにしています。 

入社してから印象に残っている仕事やプロジェクトについて教えてください。

ID連携部門への異動直後に担当した生体認証のプロジェクトが印象に残っていますね。ヤフーでは2018年10月にサービス事業者として世界で初めてブラウザ上での生体認証でのログインを可能にする技術仕様であるFIDO2のWebAuthnに対応しましたが、この案件をリーダーとして担当しました。  

FIDO2はアメリカの団体「FIDO Alliance」(「高速なオンラインID認証」を意味するFIDO(Fast IDentity Online)アライアンスは、セキュリティと利便性の両立をめざすため設立されたグローバルな非営利団体)が標準化を進めていますが、当時の仕様はまだドラフトで、検証端末すらない段階。「おそらくこうなるのではないか」と想像力を必死に働かせましたね。社内の企画担当やデザイナーも巻き込みながら、手探りで検討を進めていました。また、フロントエンドの部分をJavaScriptで書くなど、実際に手も動かしました。 

FIDO Allianceで認証テストを受けるために海外出張もしました。我々はサーバーサイドのシステムですが、現地にはハードウェアベンダーなども来ており、つたないながら英語のコミュニケーションで仕様について情報交換をするなど、有意義かつ新しい経験ができたことはとくに印象に残っています。 

大変でしたが、リリース後は社内で表彰もされ、苦労が報われた嬉しさがありました。また、ヤフーが主催するイベント「Yahoo! JAPAN Tech Conference 2019」にもこのテーマで登壇するなど、個人のプレゼンスを上げることもでき、得たものは大きかったと思います。 

三原さんインタビューカット

LINEヤフーでエンジニア職として働く価値や得られる経験を教えてください

月間アクティブユーザー数 はYahoo! JAPANが約8500万人、「LINE」は日本国内で9500万ほど。圧倒的なユーザー数とそれにともなうトラフィックがあり、対応する最適なアルゴリズムや仕組みを考える経験は、他社ではなかなかできません。エンジニアにとって非常に魅力的な環境ですし、この規模の開発体験はエンジニアとしてのキャリアを築いていくうえでも大きなプラスになるはずです。  

また、会社としても事業領域が非常に多岐にわたるため、自分のやりたいことを見つけやすく、未経験の領域にもチャレンジしやすい会社です。私自身、ID連携の部門への異動は自ら希望して叶いました。それまでもいろいろなサービスの開発に携わっていましたが、まったく新しいことにも挑戦してみたいと思うようになり、手を挙げました。エンジニアとしての選択肢も多く、これからよりチャレンジングな環境になっていくはずです。 

エンジニア職に求められるスキルや素養はどのようなものがありますか。

主体的に動ける人は常に求めています。とくに私のいるID連携の部門はほかのサービスや他社と協力して進める仕事が多いため、それぞれの部門や職種、個人の役割を正確に把握することが大事。そうしなければ、よいコミュニケーションがとれず、仕事もスムーズに進みません。まずはそうした把握する力が必要で、そのうえであえてそれを飛び越える大胆さもほしいですね。それが、さきほど話したタスクを取りこぼさないことにもつながると思います。  

求められる技術スキルは領域によって違います。私の部門なら、認証やIDまわりの技術がある方は歓迎ですが、必須ではありません。入社後に学んでもらっても十分間に合います。そもそも学んだことが、そのまま100%実際の業務に生かせるわけでもありません。むしろ特定の技術スキルより探究心のほうが大切です。探究心があれば課題も深掘りできるはず。ビジネス観点で「こういうことがしたい」という話を受けたとき、言葉どおりに受け止めるのではなく、本質的にはユーザーに何を提供したいのか、どんな価値を生み出したいのかを見極め、技術でやるべきことを模索し、より高い効果を追求できるような力があると強いと思います。 

エンジニアとしてコードを書くには設計されたものを実現できる力が必要ですが、今後、生成AIの活用などが進めば、今までと異なる進め方や考え方を求められる部分が増えてくるでしょう。本質を見極めて考える力は、これまで以上に大事なスキルになっていくと思います。 

これからのLINEヤフーに期待することや、楽しみなことはなんですか。

これまで、1ユーザーとして「LINE」を便利に使っていました。まず、そこに携われることが楽しみです。「LINE」は自治体へもLINE公式アカウントを提供するなど、社会への還元度が高いことが強みの一つだと思いますので、LINEヤフーとしても社会に対する価値還元を強く意識することで、企業価値をより高めていけると考えています。  

一つの会社になることによってお客さまとの接点が増え、それこそ朝から晩まで、子どもから大人まで使えるサービスづくりがこれまで以上に実現しやすい環境になります。現在取り組んでいるYahoo! JAPANとLINEのアカウント連携は、よりよいサービス提供のための基盤となる重要なステップだと考えています。 

三原さんインタビューカット

今後の目標を教えてください。

これまでを振り返ると自分が担当する仕事もいろいろ変わりましたし、会社自体の変化も数多く経験しました。ずっと同じ環境だと飽きてしまうので、変化が大きいのは楽しいですね。いずれはまた新しいことにチャレンジしたいとも思っています。それは、これまでの経験を生かしたアカウント関連の新たな役割かもしれないですし、まったく違う領域への挑戦によって実現するかもしれません。いずれにしても、新しい領域にはどんどん挑戦したいですし、LINEヤフーはそれができる会社になっていくはずです。 

最後にメッセージを。

事業領域が広く、規模が大きいことは会社の価値であり、魅力です。多くのお客さまに自分が開発したものに触れてもらえることは、エンジニアとしてのやりがいにもつながります。直接お客さまが触れるものではないインフラやプラットフォームの開発であっても、その先にはユーザーがいます。社内では各サービスの利用者数などが可視化され、エンジニアもシステムの先にいるお客さまを実感しやすい環境です。ぜひ、いろいろなチャレンジを楽しんでほしいと思います。 

三原さん

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