コンテナ型仮想化概論
絶版 | |
著者 | 川口 直也 |
判型 | B5変型、336頁 |
ISBN | 978-4-87783-478-4 |
価格 | 本体3,000円 |
発行日 | 2020年12月10日(初版 第1刷発行) |
本書について
本書はコンテナ型仮想化の解説書です。コンテナ型仮想化とは、OSレベルで資源を仮想化することにより、ハードウェア仮想化に比べて軽量なアプリケーションの実行環境を提供する仕組みを指します。本書では、そのアーキテクチャや理論から実際の操作方法までを扱います。
本書が想定する読者層は、コンテナ型仮想化ソフトウェアを導入する前段階として、そもそもコンテナ型仮想化技術とは何で、その歴史的変遷や今後の展望について把握する必要のあるユーザーです。
本書ではコンテナ型仮想化技術のうち、主に以下のトピックについて解説しています。
- コンテナ型仮想化技術とは何か
- コンテナ上では「何が」、「どこまで」できるのか
- どのようなコンテナ型仮想化ソフトウェアの選択肢があるのか
- 各コンテナ型仮想化ソフトウェアの実際の操作方法はどのように違うのか
- 従来のコンテナ型仮想化技術の歴史的変遷
- 今日のコンテナ型仮想化技術の課題と今後の展望
これらの知見を得ることにより、現在主流のコンテナ型仮想化ソフトウェアを漫然と受け入れて導入するのではなく、今日までのコンテナ型仮想化技術の歴史的経緯を踏まえた上で、今後を見越した導入計画の策定や運用方法の見直しを行うことができるでしょう。
目次
- 第1章 はじめに
- 1.1 本書の概要
- 1.2 本書が想定する読者層
- 1.3 仮想化について
- 1.4 参考文献
- 第2章 コンテナ型仮想化の概要
- 2.1 コンテナ型仮想化の特徴
- 2.2 コンテナ型仮想化のアーキテクチャ
- 2.3 コンテナ型仮想化の用途
- 2.4 参考文献
- 第3章 FreeBSD Jail
- 3.1 FreeBSD Jailとは
- 3.2 FreeBSDのインストール
- 3.3 FreeBSDの設定
- 3.4 FreeBSD Jailの基本操作
- 3.5 FreeBSD Jailの応用操作
- 3.6 Jail管理ツール
- 3.7 Jail間連携
- 3.8 Jail内でのLinux運用
- 3.9 FreeBSD Jail上での制限事項
- 3.10 参考文献
- 第4章 Solarisゾーン
- 4.1 Solarisゾーンとは
- 4.2 Solaris環境の構築
- 4.3 Solarisゾーンの基本的な操作
- 4.4 Solarisゾーンの応用操作
- 4.5 ブランドゾーン
- 4.6 ゾーン内での制限
- 4.7 ゾーン間連携
- 4.8 参考文献
- 第5章 OpenVZ
- 5.1 OpenVZとは
- 5.2 OpenVZの導入
- 5.3 OpenVZの基本的な操作
- 5.4 OpenVZの応用操作
- 5.5 参考文献
- 第6章 LXC
- 6.1 LXCとは
- 6.2 LXCのインストール
- 6.3 LXCの基本操作
- 6.4 LXCの応用操作
- 6.5 LXCのネットワーク機能
- 6.6 LXCにおけるコンテナ間連携
- 6.7 LXD
- 6.8 cgroupsによるシステムリソースの制限
- 6.9 LXCにおける制限事項
- 6.10 参考文献
- 第7章 Docker
- 7.1 Dockerとは
- 7.2 Dockerの導入
- 7.3 Dockerの基本的な操作
- 7.4 Dockerの応用操作
- 7.5 Dockerコンテナ間の連携
- 7.6 Dockerコンテナのリソース制限
- 7.7 DockerCompose
- 7.8 Kubernetesについて
- 7.9 Dockerコンテナ内の制限事項
- 7.10 参考文献
- 第8章 Windows版Docker
- 8.1 Windows版Dockerの現状
- 8.2 Windows版Dockerの種類
- 8.3 WindowsコンテナとLinuxコンテナ
- 8.4 Docker Desktop for Windowsの機能の整理
- 8.5 Docker Desktop for Windowsのアーキテクチャの概要
- 8.6 Docker Desktop for Windowsの導入
- 8.7 Docker Desktop for Windowsの設定
- 8.8 Docker Desktop for Windowsの利用
- 8.9 Docker Desktop for Windowsの制限事項
- 8.10 参考文献
- 第9章 その他のコンテナ型仮想化ソフトウェア
- 9.1 Podman
- 9.2 runC
- 9.3 rkt
- 9.4 MINCS
- 9.5 Linuxコマンドによる簡易コンテナの構築
- 9.6 Docker on FreeBSD
- 9.7 参考文献
- 第10章 コンテナ型仮想化と近接する仮想化技術
- 10.1 サンドボックス
- 10.2 User Mode Linux
- 10.3 SQL Server on Linux
- 10.4 ハイブリッドOS
- 10.5 Jailhouse
- 10.6 NVIDIA Container Toolkit
- 10.7 コンテナ専用OS
- 10.8 参考文献
- 第11章 次世代のコンテナ型仮想化技術
- 11.1 次世代のコンテナ型仮想化技術の概要
- 11.2 gVisorを用いたコンテナの構築と利用
- 11.3 microVMを用いた次世代コンテナの構築方法
- 11.4 Unikernelによる次世代コンテナの構築方法
- 11.5 次世代コンテナの今後の展望
- 11.6 参考文献
- 第12章 本書のまとめと今後の展望
- 12.1 本書のまとめ
- 12.2 今後の展望