OpenCL 2入門
メニーコアCPU & GPGPU時代の並列処理
- 著者 北山 洋幸
- 判型 B5変型、536頁
- 本体価格 5,400円
- ダウンロードサービス:学習に使えるサンプルファイル
- ISBN 978-4-87783-429-6
2017年12月20日 初版第1刷発行
本書の本扉裏の上の囲み文(iiページ、ダウンロードに関する部分)に間違いがありました。
お詫びいたします。
cut.jp → cutt.jp(tは二つ)
お手数をかけて申し訳ありません。訂正していただきますようお願いいたします。
本書について
本書は並列プログラミング規格の一つであるOpenCLを紹介する書籍です。対象読者のレベルは「入門者〜中級者へ移行中の人」を考えています。初歩的なプログラムも示しますが、超初心者やプログラム言語をマスターしていない人は対象外です。
OpenCLはプラットフォームや開発環境へ依存しない並列プログラミングの規格です。ヘテロジニアスな環境を前提にしているため、スレッドやOpenMPなどに比べ若干手続きが面倒です。そのため、一通りの手順を理解するまでは、少し退屈でしょう。
本書は、OpenCLの初歩、環境、OpenCL.1.xから2.xへ移行するときの注意点、行列や画像処理の基本、同期処理、イメージオブジェクト、ワークグループ、そしてOpenCL.2.xの大きな特徴である共有仮想メモリ(Shared.Virtual.Memory、SVMと略す)を解説します。
目 次
- 第0章 概論
- 0-1 はじめに
- 0-2 並列化の副作用
- 0-3 並列化の詳細
- 0-4 並列化の分類
- 0-5 OpenCL概論
- 第1章 はじめてのプログラム
- 1-1 はじめてのプログラム(タスク並列で書く)
- 1-2 OpenCL 1.2用のプログラムをOpenCL 2.0で
- 1-3 はじめてのプログラム(データ並列で書く)
- 1-4 カーネルプログラムを分離
- 1-5 エラーは例外処理で
- 1-6 OpenCL情報の表示v
- 1-6-2 APIの説明
- 第2章 開発環境とインストール
- 2-1 環境のカテゴライズ
- 2-2 Visual Studioのインストール
- 2-3 Intel社の開発環境
- 2-4 インクルードファイルやライブラリファイルの設定
- 2-5 執筆時点の要求される環境
- 2-6 AMD社の開発環境
- 2-7 エラーへの対処
- 第3章 はじめてのOpenCLらしいプログラム
- 3-1 移動平均の基礎
- 3-2 C/C++言語で移動平均
- 3-3 タスク並列による移動平均
- 3-4 データ並列による移動平均
- 3-5 ベクタ型を使用して移動平均
- 3-6 タスク並列による移動平均(ベクタ型)
- 3-7 データ並列による移動平均(ベクタ型)
- 第4章 OpenCL用クラスの開発
- 4-1 OpenCLサポートクラス
- 4-2 タスク並列による移動平均(クラス使用)
- 4-3 データ並列による移動平均(クラス使用)
- 第5章 OpenCLを使用した画像と行列処理
- 5-1 画像のネガティブ処理
- 5-2 ビットマップサポートクラス
- 5-3 ミラー処理
- 5-4 画像の上下を反転
- 5-5 データを構造体で受ける
- 5-6 3次元配列で処理
- 5-7 フィルタプログラム
- 5-8 グレイスケールに変換後フィルタ処理・二つのカーネル
- 5-9 座標変換1 拡大縮小処理
- 5-10 座標変換2 回転処理
- 5-11 ベクタ型で画像処理
- 5-12 大きなオペレータで画像処理
- 第6章 画像検索と非同期
- 第7章 イメージオブジェクト
- 7-1 サポートフォーマット
- 7-2 イメージオブジェクトでフィルタ
- 7-3 二つのカーネル
- 7-4 イメージオブジェクトで座標変換
- 第8章 ワークグループ
- 8-1 ワークグループの基礎
- 8-2 ワークグループ分割
- 8-3 ワークグループとワークアイテムの関係
- 8-4 ローカルIDからグローバルIDを算出
- 第9章 同期
- 9-1 配列の総和を計算
- 9-2 配列から最小値と最大値を探す
- 9-3 配列から最小値と最大値を探す(タスク並列)
- 9-4 配列から最小値と最大値を探す(タスク並列+非同期コマンドキュー)
- 9-5 配列から最小値と最大値を探す(データ並列+非同期コマンドキュー)
- 9-6 配列から最大振幅を求める
- 第10章 OpenCLのメモリ管理
- 10-1 OpenCLのメモリ管理の概要
- 10-2 ゼロコピー・USE_HOST_PTR
- 10-3 Shared Virtual Memory
- 10-4 データの一貫性
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