マルチコアのためのIntelスレッディング・ビルディング・ブロック入門
マルチコアCPUの能力を引き出すプログラミング技法
- 著者 日向俊二
- 判型 A5判、212頁
- 本体価格 2,200円
- ISBN 978-4-87783-196-7
本書について
Intel社のスレッディング・ビルディング・ブロック（Threading Building Blocks、TBB）は、複数のCPU（コア）を搭載したマシンで効率よく実行できるプログラムを作るための実用的なライブラリです。
TBBは、Windows、Linux、Mac OSで利用可能です。また、TBBはC++のテンプレートとして実装されているので、新しい言語を学習する必要がなく、従来のC++の知識があればすぐに活用することができます。さらに、TBBは多くの種類の標準的なC++コンパイラで使用可能であり、たとえば、インターネットで公開されているGNUのGCCやVisual C++ Express Editionなどの多くの無償の開発ツールを使うことができます。そして、TBBには、製品版とオープンソース版があり、オープンソース版は無償で利用できます。そのため、ほとんどのPCユーザーは、Webサイトからダウンロードした無償の素材を使ってTBBを活用したプログラミングを実践してみることができます。
本書では、TBBの概要から使い方などをわかりやすく説明しています。
目 次
- 第1章 TBBの概要
- 1.1 TBBの特徴
- 1.2 TBBの応用分野
- 1.3 TBBの構成要素
- 1.4 TBBがサポートするシステム
- 1.5 この章のまとめ
- 第2章 TBBの基本的な使い方
- 2.1 TBBのインストール
- 2.2 開発ツール
- 2.3 TBBの初期化とパフォーマンス計測
- 2.4 この章のまとめ
- 第3章 基本的なアルゴリズムを使う
- 3.1 素数を求めるプログラム
- 3.2 parallel_for
- 3.3 parallel_reduce
- 3.4 parallel_scan
- 3.5 この章のまとめ
- 第4章 高度なアルゴリズムを使う
- 4.1 parallel_while
- 4.2 parallel_sort
- 4.3 pipeline
- 4.4 この章のまとめ
- スレッドセーフなコンテナを使う
- 5.1 concurrent_vector
- 5.2 concurrent_queue
- 5.3 concurrent_hash_map
- 5.4 この章のまとめ
- 第6章 同期プリミティブを使った高度な操作
- 6.1 atomic
- 6.2 mutex
- 6.3 この章のまとめ
- 第7章 安全なメモリの割り当て
- 7.1 メモリアロケータ
- 7.2 メモリスペース
- 7.3 この章のまとめ
- 第8章 タスクスケジューラによるタスクの管理
- 8.1 タスクスケジューラ
- 8.2 タスク
- 8.3 この章のまとめ
- 付録
- 付録A トラブル対策
- 付録B ソースプログラムとコンパイル
- 付録C 参考リソース
プログラムファイルのダウンロード ←付録Bを参照の上ご利用ください