邪悪な「黒巳派(こくしは)」に門派を滅ぼされ、逃走中の「青水剣派(せいすいけんは)」の武人達。 そこに突如現れた正体不明の男は下手な武林人のみが使用する下級招式だけで青水剣派の武人達を倒してしまう。 彼は黒巳派の依頼を受け、青水剣派の剣術秘笈(ひきゅう)を取り戻しにきた「鏢師(ひょうし)無影(むえい)」であった。 昨今の「江湖天下」は外敵の侵略と盗賊の略奪、そして正派(せいは)と邪派(じゃは)の戦いが多発し、民の安全は脅かされていた。 朝廷は腐敗し、それを傍観する時代だった。そんな中で、危険から財宝を守ったり、人々を警護したり、大切な物を安全に運んでくれる人達が現れた。 彼らは「鏢師」。 無影は古びている鏢局(ひょうきょく)である「侠道鏢局(きょうどうひょうきょく)」のたったひとりの鏢師だった。 侠道鏢局の主(あるじ)であり、無影に武功を教えた師匠は 無影に弱者を助け江湖の秩序を守る「侠客」になってほしいと願うが、 無影は金になれば邪悪な連中に手を貸すことも躊躇しない鏢師だった。 果たして無影は険しき江湖で生き残り、師匠の望み通り侠客になるだろうか…?
無影~最強の鏢師~
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