集英社おすすめの本2022

皆さん、こんにちは集英社採用担当Nです。不定期に公開してきた、集英社のおすすめ本コーナー,お久しぶりの更新となります。年末年始に読んでいただきたい!ということで今年の分を一気にご紹介したいと思います!


『奇跡集』小野寺史宜

私は小野寺先生の『ひと』シリーズが大好きです。集英社から先生の本が出たので刊行後すぐ読みました。同じ電車にたまたま乗り合わせたことからつながっていく奇跡の連鎖。ひとつひとつのエピソードの満足度、幸福感はもちろん、連作短編なので最後にひとつの物語として大きな奇跡が現れる構成の妙。少しずつ読んでも、一気に読んでも面白い傑作です!


『あの日を刻むマイク』武井照子

こちらは文庫です。ある大学の企業説明会にOBとして登壇してもらった文庫編集部社員のに本人が関わったこの本を紹介してもらいました。読んでみてびっくり!めちゃくちゃ面白いです。戦時中にNHKではじめて女性アナウンサーとなり、そのまま終戦。その後は子育てをしながらラジオ番組のプロデューサーとして活躍し、退職後は読み聞かせのグループを主宰した武井照子さんの自伝です。女性が働くのが当たり前になった現在にこそ、性別を問わず読んでいただきたい一冊です。



『地図と拳』小川哲

いわずと知れた直木賞候補作。分厚いですが、このボリュームでないと書ききれないテーマ、キャラクターだったと思います。綿密かつ膨大な下調べを元にした骨太なエンターテインメントという点で、『ゴールデンカムイ』がお好きなかたはきっとこの作品も気に入れられるかと……。年末年始の一気読みにふさわしい傑作です!


『一ノ瀬ユウナが浮いている』乙一


デビュー作、『夏と花火と私の死体』の衝撃は今でも覚えています。そんな乙一先生の花火をモチーフとした作品ということに興味を惹かれ読み始めました。私が面白い、と思ったのはヒロインがジャンプ大好きなこと。漫画家さんたちへのリスペクトや集英社がある神保町の描写など、「うんうん」とうなずきながら読み進めました。せつない青春小説、恋愛ものがお好きな方はぜひ! 決して怖くないですよ!!

弊社は本日が仕事納めとなります。皆さんが好きな本やマンガ、エンタメに沢山ふれて、よいお年をお迎えください。