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【解説】循環経済を国家戦略に!政府は関係閣僚の初会合を実施し年内政策パッケージの取りまとめへ

こんにちは!リコマース総合研究所(リコマース総研)、主席研究員のakaneです。
リコマース総研では今年6月に発表された成長戦略について「リユース(リコマース)が国の成長戦略における循環経済ビジネスの筆頭に!」という記事で紹介させていただきましたが、今回は7月30日に開催された「循環経済(サーキュラーエコノミー)に関する関係閣僚会議(第1回)」について解説していきたいと思います。

初となる関係閣僚会議、その内容とは 〜年内に政策パッケージ取りまとめへ〜

会合を終えた岸田首相は循環経済の実現は、環境問題や地方創生、経済安全保障などの課題解決と経済成長を両立させるための重要な政策とし、「従来の大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済から、資源を浪費せず、循環利用しながら新たな付加価値を生み出す循環経済型社会システムへの転換のため、政策を抜本強化することが必要」と述べました

今後具体的には以下のようなことに取り組んでいく予定です。

  1. 地域モデルの推進:産業界や自治体と連携し、地産地消モデルの推進や中核人材の育成、食品ロス削減などの具体的プロジェクトを進める

  2. 対話の場の設置:全国各地で対話の場を設け、特に若い世代の意見を聞きながら地域の豊かさを目指す

  3. 制度面の強化:製造業とリサイクル業の連携を促進し、再生材の利用拡大や循環配慮設計を推進し、また使用済み太陽光パネルのリサイクル制度の整備や資源循環ネットワーク拠点の構築を支援する

  4. 国際ルール形成:G7広島サミットを踏まえ、企業の循環経済に関する情報開示スキームの構築など、国際的な取り組みも進める

また、岸田首相はこれらの取組を具体化した政策パッケージを年内に取りまとめるよう関係閣僚に指示し、8月からは全国各地で若い世代を中心に対話の場を設けるとしています。

リコマース業界への影響は

経済産業省が会合にて配布した資料「成長志向型の資源自律経済の確立に向けた取組について」によると、リサイクルだけではなく、リユース・リペアを含めた二次流通市場やシェアリング・サブスクなどの非所有市場の活性化を掲げています。

経済産業省によると、国内の循環経済に関する市場規模は2030年に80兆円、2050年に120兆円と拡大する目標を立てており、また岸田首相のXでも“リサイクルに留まらない”という発言があるなど、リユースやリペアを含むサーキュラーエコノミーの市場整備に今後政府も力を入れていくことが伺えます。
https://x.com/kishida230/status/1818233974520700983 


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