【Appの重要設定!】AdMobメディエーションでCPMを上げるための設定ガイド

アプリの広告マネタイズの際、メディエーションを使うのが主流になりつつあります。ただ、使い始めたは良いものの何を設定して、フロアプライスは何ドルをどのくらい設定すれば良いのか、迷われた経験はないでしょうか?この記事ではアイモバイルのAdMobメディエーション運用実績を元にメディエーション運用方法を解説します。

メディエーションの仕組みについては下記の記事で説明していますので、始めたばかりで仕組み自体がよく分からないという方はまずはこちらの記事を一度ご確認いただき、本記事を読んでいただくことでよりイメージが沸きやすいと思います!

このような人におすすめ

・AdMobメディエーションを使って広告掲載したい
・初めてメディエーションを使う
・どのくらいのフロアプライスをどの程度引けば良いか分からない

目次

メディエーションの仕組み

まずメディエーションとは複数のADNWやSSPを一元管理し、最も収益性の高い広告配信を可能にする仕組みのことを言います。下の図のように複数の広告が競争し、単価の高い広告がユーザーの端末に配信される為、パブリッシャーにとっては収益が高い広告配信できる大きなメリットがあります。

メディエーションを使うことで下記のようなことが実現できます。

・広告配信ネットワークの一括管理
・広告枠の収益最大化
・広告配信レポートの抽出
・広告配信設計のABテスト
・IDFAの有無での広告配信設計
・広告レビュー(どんな広告が配信されているかのチェック)
・広告レイテンシー秒数の確認
・SDKエラーログの出力

メディエーションを活用するだけで出来ることがかなり増えます。

ウォーターフォールとは?

次に実際にAdMobメディエーションを使って広告を配信する際にでてくる2つの要素を解説します。AdMobメディエーションでは広告ネットワークを追加する際、「入札」と「ウォーターフォール」の2つに分かれています。「入札」は上記で解説したBiddingと呼ばれるものです。

こちらが実際のAdMobメディエーションの管理画面ですが、「広告ソースを追加」から「入札」と「ウォーターフォール」のそれぞれに広告ネットワークを追加することができます。

2つの要素があることを理解できたらウォータフォールについて説明します。

ウォータフォールとは

広告ネットワークに手動で設定したeCPMまたは過去の配信実績データに基づいて、メディエーションで配信される広告ネットワークの順番を並べ変えます。
下記の図のように順番が早いものから下に向かって広告リクエストが送られるため、eCPMが高いほど広告ネットワーク側は広告が出しやすくなります。
この上から下にという流れが滝のようなことから滝を意味するウォーターフォールと呼ばれます。

※ここで登場するeCPMはウォータフォールの順序を決める仮想eCPMのことです。
下記の2つのパターンがあります。
①手動により任意の価格で設定した仮想eCPM
②過去の配信実績を元に設定された仮想eCPM

ややこしく見えますが、仕組みはシンプルで広告のリクエストがアプリに飛んだ際、まずは「入札」に設定された広告ネットワークで広告のオークションを行います。次に「入札」のオークション勝者と「ウォーターフォール」の広告ネットワークが広告を競い、その中で単価を高く出せる広告ネットワークの案件が配信される仕組みです。そのため可能な限り単価の高い広告を出すことができるので、パブリッシャー様の収益最大化に繋がります。

フロアプライスの設定方法

次にメディエーションを運用する上で必ず登場するフロアプライスについてです。
フロアプライスとは広告配信における最低落札額のことです。このフロアプライスを設定しておくことで広告ネットワークはこれを下回る入札額の広告は出せなくなります。
例えば、フロアプライスを100円に設定した場合、100円以上の単価で広告の入札をしないといけなくなるので、100円未満の広告は出なくなります。

これらを広告ネットワークに設定することでウォータフォールの順序を大体操作することができます。

パブリッシャー様が行うことは大きく2つです
・先ほどの見出しで説明したウォータフォールに設定するeCPMを決めてAdMobに設定する
・広告ネットワーク側でウォータフォールに設定したeCPMと同じ額のフロアプライスを設定する

例:AdMobメディエーションのウォータフォールに広告ネットワークAをeCPM100円で設定した場合、広告ネットワークA側でもフロアプライスを100円に設定する
※AdMob管理画面上ではドル表記ですが、分かりやすいように円で説明しています

この作業を行うことでウォータフォールに設定したeCPMと実際に入札が行われるeCPMが同じになるので正しいメディエーションの設定ができます。

もしこの作業がしっかりできていないと、ウォータフォールではeCPM100円の位置に広告ネットワークAがいるのに実際の広告ネットワークAではeCPMが50円しかでていないというような事態が起きます。そうすると広告ネットワークAの下にいた広告ネットワークBがもしかしたらeCPM80円で入札できたにも関わらず、広告ネットワークAのeCPM50円が広告を出してしまい、機会損失になってしまいます。

フロアプライスの決め方

ウォータフォールとフロアプライスを理解したら次にフロアプライスの決め方です。
いきなり結論ですが、この広告ネットワークはいくらが良いという決まったものはありません。
何故なら時期によって各広告ネットワークが抱えている広告在庫の数や中身がその都度違うのと、広告ネットワークによって得意な広告フォーマットが異なるためです。

そのため、パブリッシャーの皆さまは各ネットワークがどの程度のeCPMでどの程度のボリュームを出せるのか、配信をしてみてテストをする必要があります。このテストこそメディエーションの運用部分になります。

設定するフロアプライスの価格に正解はありませんが、下記を参考に設定することはできるので迷った際は確認してみてください。

・過去の配信実績を元に決める
・他社の配信実績を元に決める
・広告ネットワーク事業者におすすめを確認する
・時期によってフロアプライスを変えてみる

このような情報を元にフロアプライスを設定して、あとは色々なパターンをテストして自社のアプリに合った最適なウォータフォール設計をしてみてください。

ウォーターフォールを調整する具体的な設定

最後にウォーターフォールの調整について解説します。
メディエーションを設定する際、1つの広告ネットワークに対して、1つのフロアプライスという決まりはありません。

そのため、1つのメディエーショングループ内に広告ネットワークAを3つ、広告ネットワークBを5つ、広告ネットワークCを1つといったように複数のフロアプライスを設定することもできます。
このような数の調整やネットワークの入れ替えなどもメディエーション運用にとって重要になります。

今回は特に見るべきポイントを3つご紹介します。

・設定する広告ソースの数
・設定するフロアプライスの価格
・フロアプライスの間隔

これらを意識してウォータフォールを調整してみてください。
それぞれの見るべき細かいポイントは下記の資料にまとめました。

「具体的な数値感がわからない」「どのようなことを意識して設定すれば良いか知りたい」など、ウォータフォールの調整に関してもう少し深く知りたい方はぜひご覧ください!資料は無料でお配りしているので、運用のご参考になれば幸いです。

下記フォームからダウンロードお願いします。




    まとめ

    いかがでしたでしょうか。この記事では大きく4つを解説しました。

    ・ウォータフォールとは何か
    ・フロアプライスとは何か
    ・フロアプライスの決め方
    ・ウォータフォールの調整方法

    AdMobメディエーションでは「入札」と「ウォーターフォール」、運用できる範囲にも違いがあります。入札に設定したネットワークではフロアプライスは引くことができず、パブリッシャー様ができることは広告ネットワークを追加するか削除するかくらいになります。

    なので手動で運用するとなると本記事で紹介した「ウォーターフォール」の設計を調整するのが一般的です。ウォータフォールでは広告ネットワークの追加に加え、フロアプライス毎に広告ソースを追加することができます。

    「入札(Bidding)」は良く言えば運用は自動で行われるので楽です。ただ、悪く言えば自動なので手動で調整できる部分がほとんどないとも言えます。そのため、本記事を参考に自社にあった最適な「ウォーターフォール」を設計して広告収益の最大化を目指してみてください!

    どうしてもそこまで手が回らないというパブリッシャー様がいらっしゃいましたら、アイモバイルが代行して運用させていただくことも可能です!やや工数のかかる広告ネットワークとの契約や管理画面発行も既に済んでいます!

    気になる方は下記よりお気軽にお問い合わせください!

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